更新日2011年8月21日

過去のニュース

東日本大震災で犠牲者多数
明治三陸大津波とは

(2011年4月25日)

明治三陸大津波とは
(2011年4月25日)

被ばく医療情報をもっと
(2011年4月25日)

宮崎・串間市で原発見送り
(2011年4月25日)

ドキュメンタリー『The Forgotten Bomb』
(2011年4月25日)

民主党中心の政権でなにが起きている?
(2010年1月25日)

総選挙8月30日投票
(2009年7月)

私たちを被爆者と認めて!
原爆症認定訴訟

(2009年7月)

日本への核兵器持ち込み自由
密約は存在した

(2009年7月)

米領土の基地に日本が28億ドルも!
(2009年4月)

アフリカ・ソマリア沖に自衛
隊派兵

(2009年2月)

「派遣切り」で日本の若者がピンチ!
(2009年2月)

憲法にやさしくない麻生内閣
(2008年10月)

イラクで米軍支援の空自撤収へ
(2008年10月)

総選挙へアピール在外投票のしかた
(2008年10月)

東南アジア友好協力条約に北朝鮮が加入
(2008年8月)

米原子力空母は来るな(横須賀
(2008年8月)

9条世界会議ひらく
(2008年6月)

自衛隊のイラクでの活動は憲法違反名古屋高裁が歴史的な判断
(2008年5月)

北朝鮮に"平和条約"加盟をアセアン諸国の努力つづ
(2008年4月)

日本をゆるがす防衛省汚職政治家と軍事企業のつながりも焦点に
(2008年1月)

福田内閣の憲法改定への態度は?
(2007年10月)

改憲につまずき―参院選結果
(2007年9月)

「君が代」-立って歌わないとダメ!?


先生たちをしばる法律が大阪で

  日本の公立学校の入学式や卒業式で、「君が代」を立って歌うことを教職員に義務づける動きがつよまっています。大阪府では、全国ではじめて「君が代」の「起立斉唱」を強制する法律(府条例)ができました。立たなかった教職員は「クビ」になるかも!? えーっ、ほんと?


力ずくで教職員排除

    大阪府議会に、「君が代」起立斉唱を義務づける条例案が出されたのは突然のことでした。ことし5月25日、大阪府知事がひきいる「大阪維新の会」府議団が府議会に提出し、なんと6月3日には可決・成立してしまったのです。

    「大阪維新の会」は、2010年4月に結成された域政党で、ことし4月の府議会議員選挙で単独過半数(57議席)を獲得しました。同会は、選挙中には「君が代」についてまったく触れておらず、過半数を得たとたんに条例を提出、可決させたのです。条例案の賛成は59票、反対は48票でした。

    府知事の橋下(はしもと)徹氏は弁護士出身で、テレビのワイドショーにも登場するタレント。徴兵制復活や子どもへの体罰肯定など、乱暴な発言でも有名です。府知事は、この9月の府議会で、「3回違反」した教職員は懲戒免職にすることを含む処分条例を提出するとしています。

    神戸新聞は、「君が代起立斉唱/条例で強制すべきことか」という「社説」を掲載しました(2011年5月27日)。

    「何かと注目を浴びる知事だが、こうまで強引なのかとさえ思えてくる。教育現場には以前から批判的な発言をしていた。動きが表面化してから提出まで10日余り。即断には驚くばかりだ」

    「指導に従わない教職員を、法を盾にいわば力ずくで排除する。そう受け取られても仕方ないような姿勢である」

    「憲法問題にも触れる微妙な問題に、異論をはねのけてまで対処するようなことが適切かどうか。弁護士出身の知事なら今一度考えてもらいたい」

全国の公立学校で「国旗・国歌」おしつけが

    じつはかなり前から、全国の公立学校の行事に「日の丸」掲揚と「君が代」斉唱のおしつけが起きています。皆さんは、「日の丸」が「国旗」、「君が代」が「国歌」と正式に決まったのはいつかご存じですか? 原型は1000年以上も前の平安時代にさかのぼるのですが、日本が「国」となってから法律できちんと決めたのは1999年です。(「君が代」と「日の丸」をめぐる戦前の歴史は下のイラストにまとめてあります)

    まだ国旗・国歌となっていない1989年、当時の文部省は、公立学校の「入学式・卒業式」で「国旗掲揚・国歌斉唱」をしなければいけないという立場をうちだしました。それにたいして、学校内や父母、生徒の間でも「過去の戦争で果たした役割を考えると賛成できない」という意見が出ました。さらに、国旗・国歌に賛成という人のなかにも、「押しつけるのには反対」という意見もありました。

    しかし文部省は、そういうさまざまな国民感情や意見の違いを無視し、押しつけを続けてきたのです。1999年、広島県の高校で、校長が現場の教師との板挟みになり自殺するという痛ましい事件までおきました。それがひとつの契機となって、「国旗・国歌」法ができることになります。が、そのときの国会での議論でも、政府は「強制はしない」と答えていました。ですから、大阪府の条例は、そういう国会での議論をも無視するものです。

    政府が「強制はしない」といっているにもかかわらず、学校の現場ではおしつけが続き、事態をいっそう複雑にしました。都道府県の教育委員会は、君が代斉唱のときに教師の「起立」をもとめ、校長を通じて「命令」させてきました。そして、その「命令」にしたがわなかった教師に処分をくだしてきたのです。東京都の例では、一回目は「戒告」、2回目は「減給」、3回目は「停職」という処分をおこなってきました(「免職」はない)。

最高裁がOK判断

    いっぽう、それらの処分をうけた東京、神奈川、広島、福岡などの教師たちが、教育委員会のおしつけは「思想良心の自由を保障した憲法に反する」として、処分の取り消しをもとめて提訴しました。

    ことし5月から7月にかけて、それらの事件の最高裁判決が相次いで出ましたが、すべて教師側が敗訴しました。「国歌斉唱時の起立命令」は憲法違反ではないとした5月30日の判決(最高裁第二小法廷)では、「起立を命じることは、思想、良心をただちに制約するものではない」としました。が、その同じ判決文で、「『日の丸』や『君が代』が戦前の軍国主義との関係で一定の役割を果たしたとする教育上の信念をもつものにとっては、思想、良心の自由が間接的に制約される面はある」とも認めています。

個人の多様な生き方を尊重してこそ

    裁判官のなかには、判決に反対意見を出した人もいます。たとえば、処分をともなう強制が「無用な混乱を生じさせ、教育現場をいしゅくさせるのであれば、教育の生命が失われることにもなりかねない」という意見です。また、宮川光治最高裁判事は、この訴訟が「少数者の思想、良心の自由に深くかかわる問題」として、長文の反対意見を出しました。そこでは、「憲法は個人の多様な思想及び生き方を尊重し、わが国社会が寛容な開かれた社会であることをその理念としている。そして、憲法は少数者の思想及び良心を多数者のそれと等しく尊重し、その思想及び良心の核心に反する行為を行うことを強制することは許容していないと考えられる。このような視点で本件を検討すると、私は多数意見に同意することはできない」としています。


     「日の丸」「君が代」をどう考えるかは、日本のこれまでの歴史、そして将来、私たちの生き方ともかかわっていると思います。次回は、米国の「国旗・国歌」の扱いもふくめて考えます。

ニュース●フラッシュ

ドイツ、スイス、イタリアで原発からの撤退決める

    福島第一原発事故をうけて、ヨーロッパでは「原発から撤退しよう」という動きが強まっています。

    ドイツ連邦議会は、圧倒的多数の賛成で2022年までに原発を廃止することを決めました。メルケル首相は、「原子力をやめて再生可能なエネルギーに転換することは国民の合意」と話しています。

    イタリアでは、原発を凍結するかどうかの国民投票がおこなわれ、凍結賛成が94%を占めました。原発の稼働をめざしていたベルルスコーニ首相も、「政府と議会はこの投票結果を歓迎する義務がある」と敗北を認めました。

    スイス政府は、国内の原発が寿命を迎えるごとに順次廃炉にし、新規建設はしないことに決めました。環境エネルギー相は、「フクシマがスイスを変えた」といっています。

アレハンドラの
¡Buenas!
スペイン語でこんにちは!

    アルゼンチン国歌は、スペインやイギリスと戦って独立をかちとったことを誇りにする内容です。

Oíd, mortales, el grito sagrado:
¡Libertad, libertad, libertad!

    みんな、聖なる叫びを聞け。「自由、自由、自由!」-こんな感じの歌いだしです。1813年にできたのですが、歌詞がとっても長いので、1924年に短いバージョンになりました。

    学校では、独立記念日や国旗の日に国歌を歌います。でも、歌わない人が罰せられることはありません。サッカーのリオネル・メッシ選手は、歌わないことで有名なんですよ。

Alejandra Brown(アルゼンチン・ポサダス市生まれ)